流行る相席屋スタイルのお店にみる、ビジネスの損得勘定。

いま全国各地でみられる相席屋スタイルのビジネス。

システムもサービスが同じでもネーミングひとつで利用客の層の拡大に成功したともいえる企業のイメージ戦略。

女性は利用料が完全の無料であるが、その女性を意識したお店づくりや広告など、そこにはターゲットのさらなる先のターゲットを見つめる狙いがあります。相席屋を例にあげることで分かりやすく紹介します。

今回は、いまや全国各地の飲屋街エリアで見られる相席屋や相席スタイルのお店についてすこしお話をしようと思います。

「いまの相席屋みたいなお店は昔からあった?」

新しいカタチの出会いを提供する飲食店サービスといったイメージの相席屋ですが、じつはこの相席屋スタイルのお店

  • 女性は飲み食いタダ
  • 男性のみが有料
  • ちょっとした指名制度がある
  • の特徴をもつお店は昔からありました。あまり認知度がなかったかもしれませんが、新宿のアルタ横の通り(通り入口のフルーツ屋さん、ヤマダ電気LAVIが並ぶ通り)に、お見合いパブ『アダムとイブ』というお店があります。

    ただアングラ感が若干感じれる(じっさいは全然違うが)印象もあり、利用するひともどこか声高々に公言するような感じでもない行った感じです。

    中身は一緒なのになぜ相席屋は、

    このお見合いパブと全く同じシステムともいえる相席屋が、なぜここまで認知されいわゆる世間一般に広くすんなり受け入れられたのか。

    そこには、企業側の戦略がります。

    まずはネーミングです。呼び名を少しでもいやらしくない、抵抗がない単語をとりいれてることです。

    利用者が、“お見合い”、“出会い”、そういうキーワードにつられて利用しにきたと周りに思われたくないという部分を払拭してあげたということです。

    相席という絶妙なネーミング。がっついている感じが全くないフレーズです。女性もふつうに会話のなかで話せる単語といえます。

    企業のイメージ戦略がそこには大きく見られます。

    ホワイトカラーを取り込む

    異性と異性の交流の場である以上、どこかしらクリーンなイメージをつくりにくいジャンルではありますが、相席屋や相席屋スタイルのバーやラウンジは昼の女子会でもつかえるようなコンセプトのお店づくりになっています。

    お店によっては高級海外ホテルのオシャレなレストランラウンジのような内装もあったりと、利用することに全くの “ダサさ” を感じさせず、むしろ堂々とふつうに寄れる場所としての空間として位置づけに成功できたといえます。

    あくまでも、出会いませんか?というようなイメージは押し出さずに、飲み食いタダなので立ち寄ってみませんか、適当に時間つぶし感覚でという気軽さで、そこには男性よりも女性のプライドに重きを置くことで女性利用客の獲得に成功したといえるでしょう。

    ターゲットはあくまでも

    お金を払うのはすべてが男性。女性は一切無料。

    お金を払うのは男性だから、いわば男性がお客さまになります。

    ですが、この相席スタイルのお店は、お店づくりひとつも、メニューの揃え方も、サービスも、女性向けに考えられているといっても過言ではなおのです。

    ターゲットは実際にお金を払う男性ではなく、女性なのです。いかに女性の多くの幅をとりこめるか?いかに女性にリピートで利用してもらえるか?いかに女性の口コミで広まるか?

    言い方は極端ですが、相席屋は目先の客よりもいわゆる客寄せパンダに重きを置いたのです。

    女性の好み、ワガママにいかに応えれるか

    今回は、“相席屋スタイルのお店の流行”をとりあげることで、ターゲットの先の先をおさえることが重要だということを紹介しました。

    男性はキャバクラではなく相席屋を選ぶ理由は、自然な出会いです。

    もちろん料金が発生している以上、じっさいはキャバクラと完全に違う!ともいいきれない部分もあります。

    ただそれでも男性は、女性が私服であったり、キャバクラのような接客がないことに自然の出会いと錯覚できるのでしょう。

    いまキャバクラでも私服が衣装のキャバクラも流行っているようです。ここにも、ターゲットである男性客の、その男性客のターゲットをおさえるべく商売上の配慮が見られると言えます。

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